2005年 02月 16日
ハードボイルド / ハードラック |
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ひっぱり出して読んだ本、その2。
わたしの愛する奈良美智が挿絵を描いてます♪
「ハードボイルド」
これまた懐の深い、素敵なおばちゃんが出てくる。
こんなおばちゃんに守られて添い寝したいなぁと思う。
「ハードラック」
電車の中で読んでいて、
涙をこらえていたら、鼻水が垂れてきて大変だった!
(花粉にやられている素振りで危機的状況を回避したけれど)
死にゆく”くにちゃん”の面影が
”妹”を
”婚約者の兄”を
”両親”を
”同僚”を
通して、少しずつかたちになって、浮かび上がってくる。。。
ちょっとメルヘンで
情熱的で
恋愛至上主義で
大胆で
優しくて
可愛くて
頑張り屋で
さっぱりして
そんな”くにちゃん”の最期を
彼らと一緒に看取ったような気がする。
MDウォークマンのイヤホンを片方ずつ耳に入れて
好きな彼の家の窓を見上げに夜のお散歩に行く姉妹の姿、
愛犬が死んだときと同じように、淡々と深い悲しみを受け入れる父の姿、
いつか、その季節が来たら恋人になろうと約束する未来の恋人たちの姿。
何もかもが現実で、どんでん返しも何もない。
来るべき”くにちゃん”との別れと真摯に向き合った彼らに
いつもと同じように新しい冬が無事に訪れてよかった。
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by porenar
| 2005-02-16 23:43
| livre